2015年・中国シクロクロスUCIクラス1レース御報告レポート・写真集
2015年8月30日(日)
1st race Yanqing Station(UCI・C1)
会場: Yanqing County, Beijing,China(北京市延慶県)

2015年9月2日(水)
2nd race Qiongzhong Station(UCI・C1)
会場: Qiongzhong county, Hainan province, China(海南省瓊中リー族ミャオ族自治県)

掲載写真撮影:Masakazu Abe,RGJチーム事務局

レース遠征報告書(PDF版)は、こちらからご覧いただけます。
レースレポート(PDF版)は、こちらからご覧いただけます。

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スライドショウの開始
今回の中国CX参戦メンバーは以下となっておりました。
Men Elite
小坂 光(宇都宮ブリッツエンシクロクロスチーム)
向山 浩司(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
金子 楓(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
松本 駿(TEAM SCOTT)
松尾 純(MIYATA-MERIDA VIKING TEAM)

Women
須藤 むつみ(Ready Go JAPAN)
伊藤 千紘(Ready Go JAPAN)

Staff
諏訪 孝浩(SNEL CYCLOCROSS TEAM)
安田 朋子(Ready Go JAPAN※)
菅田 純也(宇都宮ブリッツエンシクロクロスチーム※)
※エントリーの登録上のチーム名です。

RGJチーム選手は、双方ともにアジアのレース遠征は初めてでしたが、
UCI公認レースで、しかも既に北京については3年目の開催ということもあり
昨年までのレースに参戦経験のあるスタッフや選手も同行していたので、
いろいろと事前に情報をいただきながら、ご協賛各社様やご関係者様のおかげで
急な遠征決定にも関わらず、準備を整えることが出来ました。

現地ではホスピタリティー溢れるレース運営で、いろいろと勉強しながら
コース試走や日々の調整を慎重におこなうことに努めました。
RGJチームとしての目標は女子エリート15位以内で獲得できる
「UCIポイント」を日本に持って帰ることが使命として戦いに臨みました。

両レースともに、エントリー状況やレースを見た感じでは、
アジアからの参戦は私たちのみで、ほかアメリカやカナダ、オセアニアなど、
そして欧州からの参戦選手が主となっており、地元中国の参戦はありませんでした。

8月30日は1st race Yanqing Station(UCI・C1クラス)
会場: Yanqing County, Beijing,China(北京市延慶県)で
比較的に涼しい気候ではあるものの、レースでは汗の止まらない気温で、
林間部の硬いオフロードの跳ねるようなコースを駆使する平坦貴重なレイアウト。
女子エリートは17名が出走し、RGJ須藤は完走を果たしたものの、
目前でUCIポイント獲得ならず16位となりました。
RGJ伊藤はマイナス1ラップで17位でした。

9月2日には2nd race Qiongzhong Station(UCI・C1クラス)
会場: Qiongzhong county, Hainan province, China
(海南省瓊中リー族ミャオ族自治県)にて開催され、
月の半分は雨が降るという湿気の強い蒸し暑いコンディションのなか、
テクニカルな箇所やグラベルロードも入るMTBレースのようなレイアウト。
女子エリートは17名が出走し、RGJ須藤は13位でレース完走、
RGJ伊藤はマイナス3ラップで完走ならずも揃ってUCIポイントを獲得できました。

2レースともに完走を果たした須藤は「出来れば2レースともUCIポイントを獲得したかったが、
何とか2レース目で取れて良かった。男子選手5人とともにレースに思い切って臨めたのは
帯同スタッフと現地レース運営のおかげ。心から感謝しています」とコメント、
伊藤は「初めてのUCIレース参戦でしたが、とても勉強になった。
次回に参戦が叶うなら確実に完走出来るように、更に練習を頑張りたい!」とコメントしました。

レースについての情報は下記に掲載されております。

・1試合目のレースレポート(シクロワイアード)
http://www.cyclowired.jp/news/node/177185

・1試合目のレース動画(中国TV放送)
http://www.letv.com/ptv/vplay/23404550.html

・2試合目のレース動画(中国TV放送)
http://www.letv.com/ptv/vplay/23425498.html

男子エリートレースについても、2戦ともに果敢に戦い、
先にレースの終わった女子陣は、出来るだけレースをサポートしながら
男子エリートの走りを間近で見ることで、また学ぶことが出来ました。

レース後の交流会では各国から集まった選手たちと交流を深めながら、
シクロクロスを愛する選手たちの気持ちには国境がないことを改めて感じました。

かなり早めの時期にシクロクロスの、しかもUCIの最高峰クラスレースに参戦したことで
いつもよりも準備や練習をすることが出来たので、今後の国内シクロクロスにおいても
RGJチームで活躍が出来るようにしていきます。

併せて、10月ごろまで続くロードレースでも、シクロクロスでつけたパワーは生かせるので
引き続き良い結果をご報告できるように頑張っていきます。

最後に重ねて、今回の遠征にご協力いただきました皆様へ
厚く御礼申し上げます。
8月30日・1st race Yanqing Station(UCI C1) : Yanqing County, Beijing,China

*キャットアイ・ステルス50で採取したレースデータはこちらです。
http://www.cateyeatlas.com/trip/detail/792377/

29日の昼に日本出発、北京空港には夜7時に着いた。到着した日本チームのうち何名かを迎えのバスに、後発組の他国選手も一緒に乗せるため待って欲しい、ということで待つが飛行機の大幅遅れで空港出たのが夜10時。ホテルに着き就寝したのが遅かったのと足の浮腫みが気になり、翌日の主催者スケジュールにあった万里の長城への観光は断念、部屋でストレッチなどで回復に努める。

午前中の万里の長城ツアーから戻った選手と一緒にレースコースを試走。ホテルから6kmほどの近さなので自走で移動しコース下見。この会場では既にUCIレース開催実績があるため、運営準備は万端な様子。事前に固い路面、ほぼフラットなハイスピードコースと聞いていたがその通り。更にレンガを敷き詰めた散歩コースのような箇所が意外と長く、ロードのような走りと展開になると仮定し今回、初導入のBOMAエピスRをメインバイクとし、これにタイヤをフロントがシラクマッド、リアをシラクサンドの空気圧1.9barにした。あー、シラクサンドをもう一本持ってくればよかった。伊藤とは急な登り下りが連続する区間などのライン取りチェックをおこなう。

試走では1周回、約3.5kmを9分から10分で走ったので、本番は8分台として5周ぐらいと予想。思ったより暑くなかったのでチャンピオンシステムの薄手の長袖ワンピース。OGKカブトの指切りグローブに、R×Lソックスの五本指ソックスを準備した。水分補給は必要に感じたので、グリコCCDを500mlを朝からチビチビ飲み、更にシートチューブ側にボトルケージをつけてレース中もCCDが補給出来るようにした。本来、シクロクロスではレース中の補給は禁止だが、気温が高い時はコミッセール判断でOKになる。今回は夏期の試合で気温も高めなので2試合とも補給OKになった。

レース当日は懸念していた雨はなく、程よく曇りで猛烈な暑さはないがレースなら汗が止まらない感じ。11時にホテルのランチを軽めに摂ってから、RGJチーム伊藤含め日本チーム全員で自走移動。レースまで1時間近くあったが、久しぶりの海外レース出場の緊張と、初めての会場でアップする場所を上手く見つけられずウロウロ。しかし、その怪しい徘徊のせいか、シクロクロスマガジンから声かけされ急遽取材を受けることに!最初はバイクの紹介だけか、と思ったら英語インタビューまで受けた。いつもチェックしているWEBからの取材に感謝!

レースのスタート10分前にコール。自分は昨シーズンに野辺山UCIレースと全日本選手権でUCIポイントを保持したからか、8番目に呼ばれて端ではあるものの最前列!かなりドキドキしながら様子を見ていたら、今回のチーフコミッセールがスタートコールから始まり小まめなフォローをしているのが素晴らしい。

そして女子エリートレースがオンタイムの12時30分に17名でスタート、キレイにスタートしたかったが慌ててペタルがハメられないうちに、ほぼ最後尾になってしまう。しかも完全にアップ不足で心拍がうまく上がらない。テクニックで誤魔化し抜き去る箇所もないし、コースがスピーディー過ぎてパワー足らずの私は置いていかれるばかり。2周回目で目前に捉えた選手にも、どんどん離され泣きたくなるが完走はしたいので必死に脚を回す。

コントロールラインで周回数が掲示され、予想通りの5周で決定した模様。となると1周回は8分くらいで推移。自分のメーターでは9分前後で周回を重ねていたが、これ以上遅れると完走が危ういので林間部のガタガタなハードオフロード区間は無難にクリアし、レンガのオンロード区間では倍数をかけて凌いだ。何とか80%の脚切りも間に合いゴール。しかしUCIポイント対象の15位には一つ順位が及ばす16位。伊藤はマイナス1周回のラップアウトだった。

自分のレースが終わったらすぐに男子エリートレースのサポートお手伝いに入る。汗でワンピースジャージがびしょ濡れではあったがCCDのおかげで脱水はなかったので、着替えを素早く済ませスペアホイールを持ってスタート地点へ。今回、日本からは小坂、向山、松本、金子、松尾の5名がエントリー。彼らの健闘をピットエリアから見ながら、自分のパワー不足を痛感しつつも、走るラインはまとまっていたのを確認して次回レースの対策ヒントにした。
9月2日・2nd race Qiongzhong Station(UCI C1) : Qiongzhong county, Hainan province, China

*キャットアイ・ステルス50で採取したレースデータはこちらです。
http://www.cateyeatlas.com/trip/detail/792376/

前レース翌日には、またまた4時間かけて北京から海南島に飛行機移動。朝、というか夜中2時に主催用意のバスに乗り込み、レース運営メンバーとともに大移動!海口空港に着いた途端にスコールで身動きできない。事前の情報では月の半分は雨という海南島、レース時のコースコンディションも気になる。海口空港から、更にバスで2時間かけてホテルへ。豪華なランチとホテルの作りが竜宮城のよう!しかし、ココはレースのために早めの回復をしたい。BTB輪行箱でハードな移動に耐えている自転車を2台セッティングし夕ご飯前にコースを軽く試走、早めに就寝した。

レース前日の午前中は、海南島の少数民族の村を尋ねる観光ツアーが用意されていた。前晩に休めたこともありツアーに参加し、歓迎の踊りの輪に加わったりして心からリフレッシュ出来た。ツアーから戻りランチを挟んで午後からレースコース試走。今回のコースはホテルの敷地内なので、気軽に試走出来るうえにアップする場所の目処も昨日のうちにつけられた。パラ雨の降る中、伊藤と走行ラインのチェックしながらの試走で9分から10分なので、晴れたら6周、雨なら5周か?と予想しノンストップで5周、其の後バイクを変えて1周回し、今回のレースは北京と変えてエピス、タイヤは、途中の降雨に備えて前後シラクマッドの空気圧1.8barに決めて、もう1周。明日のことを考えてココで試走終了したが、コースがかなり楽しい!スタートしてスグの急な登りや、途中のクイックなコーナーはラインさえ落ち着いて入ればグリップするし、林間部のシングルはスピードオーバーしないようにコントロールしたほうが早い。ダイナミックなブリッジセクションの下りは、まっすぐ入ってリズムをとれればペースもキープ出来そうだ。あとは良いイメージを保つだけ。

レース当日、天気は薄曇りだが相変わらず蒸し暑い。ウエアは普段はTT用に使用している半袖薄手のワンピース。これは襟ぐりが大きくカットされて開いているので非常に涼しい。ココまで極端な準備をした選手は他にいなかったが、これがとても良かったのだ。伊藤から借りたメントール成分の入った虫除けスプレーに、アスリートXの日焼け止めで暑さ対策は万全。補給には今回もグリコCCDを500ml用意した。

レースは17名、またもや最前列の端からオンタイムでスタート。並んだ順番の都合で入りたくなかったインコースからのスタート、しかもドタバタするだろうと予想したスタート直後の登りが終わってスグに目の前で3人落車。なかなか立ち上がってリカバリーしないので踏んで前に。その後も北京で早かった選手が、何でもない箇所ですっ転んだり、落車でメカトラ起こしたり。1周回終えて13番手とピットから教えてもらい、更に残り周回により6周のレースになることが分かった。これならノーミスで最後まで行けば大丈夫、あとはトップ選手のスピードを考えて脚切りのタイミングを注意。

周回を重ねるごとに自分のラップタイムが8分30秒を切るようになってきた。ということはトップはもっと早くなっている可能性が強い。そしてやはり、残り2周回でコントロールラインを通過した後、しばらくしてトップ選手のラスト周回の鐘が鳴った!このペースだと完走が危ういので下りを早めに攻めて、且つグラベル区間は最速ラインを踏みまくった。腰がヤバかったが何とか残り1周回の鐘!コントロールで気合いの入れ直しで雄叫びをあげたら盛り上がる地元観客、その歓声に泣きそうだが堪えてラインを辿り80%チェックも無事超えて、ゴールが見えた。後ろに選手は誰もいない。待ち構える観客とレース運営スタッフ、コミッセールたちを確かめながら、出来るだけ大きな声で「謝々」と叫んで手をふった。これが私に出来る精一杯の御礼だった。

ゴールしてピットスタッフ達と握手し、何とか13位完走でもぎ取ったUCIポイント獲得に安堵した。更に伊藤はマイナス3ラップながらも15位で順位がつき、RGJチーム2人揃ってUCIポイント獲得した。
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2015年09月08日 22時14分
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2015年09月07日 17時26分

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